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■原題または洋題 :Concerto for Percussion Octet in D Minor:
A Transcription from A. Vivaldi's Concerto, Op. 3 No. 11 (L'estro armonico)
and J. S. Bach's Arrangement for Organ, BWV 596
■作曲者 :アントニオ・ヴィヴァルディ、 J. S. バッハ
■編曲者: 會田瑞樹(Mizuki Aita)
■演奏時間 :約3分30秒
■出版社 :Golden Hearts Publications
■参考音源:You Tube
8重奏版
3重奏版
■スコアサンプル
■楽曲について
1711年、アムステルダムで出版された《調和の霊感》はヴィヴァルディの名声を確かなものとした作品である。第11番ニ短調第一楽章は焦燥感を持つ冒頭、寸断されたわずか三小節の叫び、堂々たるフーガで結ばれる。1708年から1717年、ヴァイマル時代のバッハもこの譜面を入手し、《オルガン協奏曲 BWV596》として編曲を手がけた。
打楽器を志す以前、ヴァイオリンを通してこの作品に出会ったときの衝撃は大きかった。この時受けた照井勢子先生のレッスンはその後の僕の音楽の根幹をなすものとなった。
いつの日か打楽器でこの音楽を表現できないだろうかと企んでいた。ヴィブラフォン独奏で取り組んだこともあったが満足のいくものはできなかった。重層的なアンサンブルの響きを希求していた。
2021年春、奈良県吉野山で満開の桜を見た帰り道、谷口かんなさんより8月14日京都公演での全員合奏のためのアンコールピースに最適なものはないだろうかと相談を受けた。今こそ時は熟したのではないかと思った。書き下ろしの提案をしたところ快諾をいただき、ヴィヴァルディ、バッハ双方のスコアを照らし合わせながら310年の時を超えて艶やかに光り続けるこの音楽を打楽器で表現することを試みた。
今回も浄書にご協力いただいた小國晃一郎さんに心から感謝を申し上げたい。
初演は2021年8月14日京都文化博物館。アンサンブルさいさいと照井勢子先生に捧げる。
(會田瑞樹)
初演 2021年8月14日 京都文化博物館 別館ホール
「アンサンブルさいさい 會田瑞樹氏を迎えて」
池田健太、立入瑞希、谷口かんな、前田紗希、松井駿、山本美緒、横田悠哉、會田瑞樹
楽器編成(最大8名)
ヴィブラフォン 1台
マリンバ (5オクターヴ) 2台
打楽器(金属、木質、皮質の中で自由に奏者が選択できる)
演奏最低必要人数 3名
ヴィブラフォン 1台
マリンバ (4オクターヴ) 2台
※マリンバは?T-a,?U-aを演奏。
フレキシブル編成の参考例
ヴィブラフォン 1台
マリンバ (5オクターヴ) 1台
マリンバ (4オクターヴ) 1台
※マリンバは?T-a, ?U-a, bを演奏。
適正打楽器を組みあわせるなど。
打楽器について
音高のみを指定し、金属(シンバル、トライアングル、タムタム、鉄の板など)、木質(ウッドブロック、木片、ウッドチャイム、テンプルブロックなど)、皮質(バスドラム、スネアドラム、トムトムなど)のなかで自由に組み合わせて良い。またバチや弓奏、指で弾く等、それらもアンサンブルバランスで即興的に調整する。
強弱について
原曲楽譜には強弱記号は一切書かれていないため、この編曲においても明記を意図的に避けた。合奏の稽古、演奏する空間によって奏者が自在に呼吸するように強弱をつけていくことが望ましい。
演奏にあたって、ヴィヴァルディ、バッハそれぞれの原曲を様々な演奏を聞くことを心がけ、楽曲の多様な解釈に触れることを編曲者として希望する。
■Golden Hearts Publicationsより
ヴィヴァルディの「調和の霊感」、そしてそれを元にバッハが編曲した「オルガン協奏曲 BWV596」、双方のスコアを照らし合わせながらこの音楽を打楽器で表現することを試みた作品。神聖な美しさはそのままに、打楽器の魅力を存分に引き出すアレンジとなっています。
■編成(セットに含まれるパート) :
Vibraphone
Marimba I-a
Marimba I-b
Marimba II-a
Marimba II-b
Perc. 1
Perc. 2
Perc. 3
會田瑞樹(Mizuki Aita)
打楽器奏者。1988年宮城県仙台市生まれ。幼少よりヴァイオリンを照井勢子氏に師事。
12歳で打楽器を志し、佐々木祥、星律子、有賀誠門、藤本隆文の各氏に師事し基礎を学ぶ。
宮城県仙台第二高等学校を経て武蔵野音楽大学において吉原すみれ、神谷百子の両氏に師事。2014年武蔵野音楽大学大学院修士課程修了。
2010年日本現代音楽協会主催第9回現代音楽演奏コンクール”競楽?\”において大会最年少ファイナリストとしてデビュー、第二位を受賞。 「憑依型の演奏(西耕一氏)」と評されるなど話題を集めた。
2011年6月にはサントリーホール主催レインボウ21「打楽器音楽、その創造と継承」公演において総合プロデューサーと演奏者の二役を担い、行動する演奏家としての姿勢を示した。その後、會田のそれらの姿勢を見守ってきた打楽器奏者・高橋美智子氏より、長年女史が使い続けてきた
Deagan 社ヴィブラフォンを譲り受ける。それをきっかけにヴィブラフォンの魅力の更なる開拓を求めて 2012 年ヴィブラフォンソロリサイタルを初開催。
以降、打楽器・ヴィブラフォンのための新たな魅力の追求を活動のテーマとして、 これまでに湯浅譲二、間宮芳生、末吉保雄、水野修孝といった巨匠世代から、権代敦彦、山内雅弘、国枝春恵、木下正道ら中堅世代、薮田翔一、白藤淳一、坂田直樹、佐原詩音をはじめとする若手世代と幅広く協働して次々と自らのリサイタルで新作初演を行い、その数は現在200作品を超える。
加えて、演奏家としての独自の目線からの作曲活動も近年活発に行い、2019年には日本作曲家協議会主催:第十回JFC作曲賞に入選を果たすなど、その活躍の幅を広げている。