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■原題または洋題 :Welly For Gender and Vibraphone
■作曲者 :會田瑞樹(Mizuki Aita)
■演奏時間 :約6分40秒
■出版社 :Golden Hearts Publications
■参考音源:You Tube
■スコアサンプル
■楽曲について
2018年1月、僕はWellyと出会った。彼の類い稀な音楽性に強く触発され、彼と音楽の時間を共有したいという思いは日増しに強くなり、その年の秋、彼の再来日に合わせて、グンデルとヴィブラフォンのためのデュオ曲を作曲し初演。互いに熱い興奮を覚え、再会を約束した。
2020年4月、東京オペラシティB→C公演でWellyを再び招聘することが決まった。ビザを取得し、航空券や宿も予約し、全ての準備は万端だった。2020年9月、公演の延期日程が決定しても、僕の心は浮かばれなかった。おそらくWellyを招くことは今の状況では難しいだろう。
そんな時、彼の Facebookには麗しい赤子の姿が投稿されていた。待望の第一子、Luhung Athaya Putra、通称は Anaku,神様からの贈り物、という名を持つ祝福された子がこの世に生を受けた。そしてWellyのFacebookには赤子の洗礼の動画もあった。少ししゃがれた男性の歌声はこの世に生を受けたAnakuを包み込むように広がっていた。
何日か経った日の朝、目が覚めてすぐ、四声体和声で歌声が聞こえて来た。即座に五線紙に書き留め、細部を精査した。それは僕が今できる、Wellyと、妻君 Wahyuさん、そしてAnaku への祝福の音楽になるのではないかと思った。すぐヴィブラフォンで演奏したものを録音し、Wellyに送った。
「アイタさん、これは何よりも美しい贈り物だ。この音楽は、長いこと待って来た息子の誕生を神様が授けてくれたことを表してくれているような気がする。Anaku の名前の由来の通りにこの音楽はその気持ちを表してくれているようなんだ。可愛くて、穏やかで、希望に満ちていて、健やかな成長を願う・・・そんな思いが伝わってくるんだ。僕はこの日、妻のWahyuとAnakuと一緒にこの曲を聞いたよ。とても心地好さそうな表情をしていた。僕の息子そして、僕の家族にこんな暖かな贈り物をありがとう、アイタさん・・・」
以上の経験を踏まえて、2つの楽章を新しく作曲した。第二楽章の冒頭のテープ音源は実際の洗礼の際の歌声をコラージュしている。
第三楽章はAnakuに捧ぐ子守唄として、Genderとのデュオで安らかな心の道行を表現しようと試みたものである。
初演データ
第一楽章 2018年10月26日東京国立博物館本館エントランス (国際交流基金アジアセンター主催事業 Notes Composing Resonance)
Gender:Welly Hendratmoko Agustinus
Vibraphone:Mizuki AITA
完全版初演
2020年11月28日 宮城野区文化センターパトナシアター
2020年11月30 日 東京オペラシティリサイタルホール
(東京オペラシティ文化財団主催 B→C 會田瑞樹パーカッションリサイタル)
グンデル:谷口かんな、ヴィブラフォン:會田瑞樹
(會田瑞樹)
■Golden Hearts Publicationsより
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■編成 :
Gender and Vibraphone
會田瑞樹(Mizuki Aita)
打楽器奏者。1988年宮城県仙台市生まれ。幼少よりヴァイオリンを照井勢子氏に師事。
12歳で打楽器を志し、佐々木祥、星律子、有賀誠門、藤本隆文の各氏に師事し基礎を学ぶ。
宮城県仙台第二高等学校を経て武蔵野音楽大学において吉原すみれ、神谷百子の両氏に師事。2014年武蔵野音楽大学大学院修士課程修了。
2010年日本現代音楽協会主催第9回現代音楽演奏コンクール”競楽?\”において大会最年少ファイナリストとしてデビュー、第二位を受賞。 「憑依型の演奏(西耕一氏)」と評されるなど話題を集めた。
2011年6月にはサントリーホール主催レインボウ21「打楽器音楽、その創造と継承」公演において総合プロデューサーと演奏者の二役を担い、行動する演奏家としての姿勢を示した。その後、會田のそれらの姿勢を見守ってきた打楽器奏者・高橋美智子氏より、長年女史が使い続けてきた
Deagan 社ヴィブラフォンを譲り受ける。それをきっかけにヴィブラフォンの魅力の更なる開拓を求めて 2012 年ヴィブラフォンソロリサイタルを初開催。
以降、打楽器・ヴィブラフォンのための新たな魅力の追求を活動のテーマとして、 これまでに湯浅譲二、間宮芳生、末吉保雄、水野修孝といった巨匠世代から、権代敦彦、山内雅弘、国枝春恵、木下正道ら中堅世代、薮田翔一、白藤淳一、坂田直樹、佐原詩音をはじめとする若手世代と幅広く協働して次々と自らのリサイタルで新作初演を行い、その数は現在200作品を超える。
加えて、演奏家としての独自の目線からの作曲活動も近年活発に行い、2019年には日本作曲家協議会主催:第十回JFC作曲賞に入選を果たすなど、その活躍の幅を広げている。