今週の振り返り:PDF時代でも印刷版の楽譜が必要なバンドがある

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こんにちは!

Golden Hearts Publicationsの梅本です。

商品の宣伝ばかりしていてもねえ、ということで出来れば、週に1回、その週の振り返りとして、なにか変更を加えたことや、考えていたことなどを皆様に共有できればと思います。

今日のタイトルは「PDF時代でも印刷版の楽譜が必要なバンドがある」です。

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日本国内も海外も、出版社も作曲家個人も、PDFで楽譜を販売することが増えてきました。

Golden Hearts Publicationsでも、今週は10年くらい権利元からの返事待ちで話が止まっていた(長いな)木原塁さん編曲の「タキオのソーラン節」の国内でのPDF販売を開始しました。

▼タキオのソーラン節(印刷版)
https://goldenheartspublications.com/?pid=129440284

▼PDF(スコアのみ)はこちら
https://store.piascore.com/scores/454805

▼PDF(パート譜一式)はこちら
https://store.piascore.com/scores/454806

海外へのPDF販売については、海外での決済の場合、JASRACが間に入れないので、PDでないJASRAC管理楽曲のアレンジ作品はちょっと難しい話になってきます。タキオのソーラン節も、いま日本の権利元から海外へのPDF販売についての返事を待っている状況です。

Golden Hearts Publicationsは海外への販売もしているのですが、海外のお客様はPDF版を購入される方がほとんどです。印刷版を買うと送料高いですからね。海外への送料は基本的に重量で決まるのですが、僕のストアは日本郵便のEMSとヤマト運輸の国際宅急便を使い分けていて、最低でも3,000円くらいするので、海外の人からすると「払いたくねえ~!」となるわけです。円安なのでそれでも安い方なんですけどね。

日本でも同じですよね。「送料無料」じゃないと買わないとか。送料って別にあぶく銭じゃなくて、配達員さんなどの給料にも返ってくるし配送システムを(人件費を含め)維持するためのものなので、絶対に必要なんですよ。でもほとんどの人が通販で買う時に送料ケチるじゃないですか。なので各店舗が自腹を切って送料分を負担しているんですね。「送料無料」じゃなくて「送料各店負担」なんですよ。

どこの国でも同じで、配送というものの価値が実際の重要度に比べて下に見られているような気がしますね。

それはそれとして、消費者心理としては送料を払いたくない。または選曲が遅くなってしまってめっちゃいますぐ手に入れたい。そういった需要に対してはPDF販売はとてもウケが良いわけです。

ほかにも、PDFは印刷費がかからないですから、価格を安く抑えても印刷版と同じ利益率を維持しやすい、という点があります。予算の少ないバンドや個人にとってはありがたいです。

PDFであれば作曲家の方が出版社を通さずに個人でプロモーションをハンドルしやすいというのも利点の一つです。出荷作業も必要ないですし。

そんなわけであっちを向いてもこっちを向いてもPDFという感じになってきています。これからどんどん増えていくでしょう。

ですが、学校や官公庁のように、「物理的にそこにモノがなければ経費が使えない」というところがあって、そういう組織のバンドにとっては印刷版じゃないと困るわけです。PDF版では「それは経費で落ちません」となってしまう。

ソロ楽譜ならPDFで良いかというとそうでもなくて、Golden Hearts Publications作品でPDF版に対応しているソロ楽譜でも、印刷版をご注文されて、学校名などで領収書を希望されるお客様が多くいらっしゃいます。部員が数人の吹奏楽部では、ソロコンに出るのが一つの活動の節目になるバンドもあるでしょうし、ソロコンに出場しなくても普段の練習楽曲としてソロ楽譜を使うところもあるでしょうから、部の経費として計上したいわけですね。「ソロ楽譜は個人で使うものだからPDFでいいだろ」はちょっと乱暴なんですよね。

時代の流れを見るのは大切なのですが、視野が狭いとそういったバンドを置き去りにしてしまいます。嫌な言い方をすれば「切り捨てる」ということです。

Golden Hearts Publicationsとしては、前にもブログかメルマガで書いたかも知れないですが、「金にならないマイノリティだから切り捨てる」みたいなことはしたくないので、印刷版の販売は継続していますし、今週か来週にまた印刷版の在庫分がドドッと印刷所から上がってくる予定です。

ほかにも、フレキシブルでは難しい、小編成では大きすぎる、初心者が多い、そんな「出版社の思惑のスキマに入ってしまったような」初級の少人数バンド向けの楽曲についても契約作曲家の皆さんにご相談をしています。(これはまだ曲が集まるかどうかわかりませんが、イタリアのマッシモ・スガルジさんがグレード0.5の少人数で出来る作品を送ってくれて、すでに販売開始しています)

とにかくどんな小さなバンドでも、初心者が多いバンドでも、PDFでは経費で買えないバンドでも、彼らがマイノリティであったとしても、切り捨てたくない、置き去りにしたくない、そういう気持ちが強いです。

コンクールに大人数で出るバンドや金払いの良いバンドだけに存在意義があるわけではないし、部員が1人だって100人だってどれもみんな吹奏楽部じゃないですか。経費の扱いがどうであろうがそこにはバンドがあるわけじゃないですか。そんなことを考えています。

今日はこの辺で。また来週!